コラム

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2022.08.22

ED(勃起不全)の種類

今回は「EDの種類」についてお話ししたいと思います。

EDの種類は大きく3つあります。

ED(勃起不全)の原因には「器質性ED」、「心因性ED」、「薬剤性ED」の3つとそれらが混ざり合った「混合性ED」があります。

若い方では「心因性ED」の方が一番多いのですが、年齢とともに「器質性ED」や「薬剤性ED」などが増えてきます。加齢とともにEDになる割合は高くなります。

しかし近年はEDの原因は加齢だけでないことが分かっています。仕事やプライベートのストレスからEDになっていたり、不規則な食事を続けていたり、睡眠不足や運動不足、喫煙やお酒の飲み過ぎなど毎日の生活パターンが原因となっていることが知られています。糖尿病、脂質異常症、高血圧など「生活習慣病」になるとEDのリスクは高まります。動脈硬化の進展のため陰茎海綿体の動脈の拡がりが弱くなるためです。また生活習慣病にかかると薬剤を服用し始めるため薬剤性のEDなる可能性が出てきます。「混合性ED」とはこれら原因が複合している場合を指します。

心因性ED

EDの原因として最も多いのが心因性EDです。心理的な原因によるEDで実際に性機能に異常があるわけではありません。心因性EDは「現実心因」と「深層心因」の2つに分けられますが多いのが「現実心因性ED」です。

現実心因性ED 

EDで最も多い「現実心因」は、日常の出来事ががストレスとなり、それが原因でEDを起こす場合です。

10代後半や20代の方は性行為の経験が浅く緊張からEDになったりします。また30~40歳代では仕事のストレスや子作り、子育てなどのストレスでEDになったりします。パートナーの女性に対するストレスによるものです。子作りの時だけ緊張やストレスからEDになってり、またパートナーに暴力を振るわれたり、言葉の暴力、例えば性行為中に「役立たず」とか「使えない」などをいわれてしまい、ストレスを受けEDを悪化させたりします。また夫婦関係がうまくいっていない、仕事が忙しく疲れているなどでEDになります。

性行為と関係なく日常生活のストレスも影響します。若い世代に多い現実心因性EDですがそれ以外の世代でもやはりストレスを抱えていると起こりえます。ただこういった場合はシアリスなどED治療薬の服用やカウンセリングですぐ治ることが多いです。

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深層心因性ED 

「深層心因」は簡単に言うとトラウマです。今現在の日常生活に特にストレスはないものの、幼児期の体験やトラウマなど過去に原因となった出来事があり、大半は無意識であったり、深層心理に原因があるため本人には見当がつかず、原因の解明に時間がかかり、治療が難しくなります。検査したがどこにも異常がない、ED治療薬を服用しても効果がない、今現在ストレスを感じていない方は考慮する必要があります。

自身は感じていないが深層心理ではホモ・セクシュアルであるためEDになってしまっている可能性もあります。

心療内科や精神科の医師の診察やカウンセリング、必要に応じては薬物治療が必要になるかもしれません。

心因性EDの「心因」

現実心因 深層心因
現実の日常生活における心身のストレスや心理的諸要因が原因・誘因 心の深いところの心理的原因・誘因
緊張過剰、あせり、過労、睡眠不足、心配事、家庭内不和、経済的困窮、パートナーとの感情的トラブル、性的無知、性的未熟、初体験、新婚初夜、早漏、過去の性交の失敗、失恋、性感染症、別居、短小コンプレックス、マスターベーションへの罪悪感、妊娠恐怖、不倫、事故や災難、職場のトラブルなど 抑圧された怒り、悲しみ、憎しみ、妬み、不安、愛憎葛藤、欲求不満、幼少時における心的外傷体験、母子分離不全、去勢恐怖、エディプス・コンプレックス(潜在する無意識的な近親相姦欲求)、ホモ・セクシュアルなど

琉球大学名誉教授 石津 宏 先生

精神疾患によるED 

また近年、精神疾患による心因性のEDも増えております。うつ病患者の増加によるものですがうつ病、躁病、統合失調症、不安神経症、気分障害、アルコール依存といった方々です。これらは「現実心因性ED」に分類されます。これらの方の多くは中枢系の薬剤を服用されていることが多く「薬剤性ED」を鑑別する必要があります。内服薬が変更されてEDになった、EDが悪化した場合等は薬剤性EDを疑い、心療内科の主治医に相談しましょう。薬の変更でEDが改善する可能性があります。また治療中でなくてもうつ病の症状の一つとしてEDが見られている場合も考えられます。精神疾患によるED方もカウンセリングやED治療薬が効果を発揮します。池袋・上野ユナイトクリニック東京各院では心因性EDの方に早目に医療機関を受診することをお勧めしています。

心因性EDの治療

心因性EDの方にはバイアグラ、レビトラ、シアリスなどED治療薬(PDE-5阻害薬)が有効な場合が多くみられます。

ストレス、精神疾患などでのEDの方はED治療薬を服用することで安心感、自信が得られ不安やストレス、トラウマが軽減されEDの軽減につなげることができます。若い方を中心に性行為の経験が少ない方や過去の性交の失敗によるEDの方が、ED治療薬を使い性行為の経験を積んでいくとそれが自信となりED治療薬が不要になることが多々あります。

またED治療薬本来の作用である血管拡張作用により勃起を強くしますので薬剤の効果で心因性EDの多くの場合で効果発現の期待がもてます。

失敗も成功の基と思いパートナーと多くの経験をすることが大事です。理解のあるパートナーでしたら相談し協力し合うといいでしょう。EDも改善していきますし、二人の関係も深まっていくと思います。

器質性ED

20代や30代などでは心因性のEDが主ですが段々年齢を重ねていくようになり器質性のEDが増えていきます。「EDの有病率」のところにも記していますが、40歳ごろから急にEDを発症する方が増え始め、40代では4人の1人がEDを発症しています。

器質性のEDは何らかの機能の原因があってEDとなった場合です。動脈硬化によって血流が悪くなるとEDになりますし、脳から陰茎までの神経伝達系に問題があり興奮が陰茎まで伝わらなければEDになります。また前立腺の疾患やホルモンの異常があるとEDが引き起こされます。器質性EDの方も心因性EDと同様にED治療薬の服用が第一になります。80%以上の方で効果がみられますのでまずED治療薬を服用して頂くことが治療のスタートになります。

生活習慣病によるED 

糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣が原因となり、血管や神経が障害を受けて起こる混合性の

EDです。例えば陰茎動脈の動脈硬化が進むと性的な興奮を覚えても陰茎海綿体の動脈の拡がりが弱くなるためEDになっていきます。動脈硬化は全身性の血管の変化です。原因となる生活習慣病に罹患している方はEDが起こりやすくなります。また動脈を収縮させる喫煙や過度の飲酒もEDの原因として知られています。

糖尿病患者さんにおけるED併発率は80.9%と5人中4人がEDとかなりEDの方の割合が高いことが知られております。糖尿病は動脈硬化も引き起こしますし糖尿病のコントロールが不良だと神経障害も引き起こします。糖尿病性神経障害は糖尿病の3大合併症として有名です。糖尿病が進行すれなするほど重症のEDの方の割合が増えてきます。糖尿病による動脈硬化の起こりやすさは個人差がありますが血糖が高く、血糖の変動が激しい方に起こりやすいと言われています。

また神経障害は罹患歴の長さと血糖値のコントロールが不良の場合に合併します。HbA1cが7%以下であればほとんどの方に糖尿病性神経障害は見られませんがHbA1cの数値7%以上が10年程続くとで軽度の末梢神経障害みられ、糖尿病に罹患10年をすぎると手先、足先、陰茎など末梢の持続したしびれが持続します(正座のときのようなビリビリしたしびれです)。

糖尿病が進行して慢性腎不全になり透析を行うようになるとホルモンバランスの変化や動脈硬化が進展してよりEDの重症度が増してきます。

高血圧患者さんでは66.7%のED併発率で3人に2人がEDを併発しています。高血圧も動脈硬化を引き起こす原因の疾患の一つでEDが起こる割合が高くなります。また服用している利尿剤やβブロッカーが薬剤性EDの原因となる場合があります。

脂質異常症の患者さんでは64.7%にEDが併発しているといわれています。脂質異常症も動脈硬化の原因であるためEDの起こる割合も高くなります。動脈硬化プラークの中にはリピッドコアといって脂質の塊があることが知られています。普段は薄い膜に覆われれいますが、心筋梗塞などが起きるときはこの薄い膜が破れ脂質や炎症性の物質がたくさん放出され、冠動脈の血管を閉塞し心筋梗塞を起こします。

これらをが合併している方はより動脈硬化が起こりやすい、ハイリスクの方だと知られていますので、これら疾患のコントロールが重要です。動脈硬化学会では年齢や罹患している疾患によって目標値を定めています。たくさんの症例から統計を取って統計データからその方の治療目標値を定めていますのでかかりつけの医師に「私の糖尿病、高血圧、脂質の目標値はいくつですか。」と尋ねていただくといいでしょう。コントロールが良好であればあるほどEDになる可能性は低くなっていきます。また動脈硬化が進展して狭心症や心筋梗塞を発症してしまいニトログリセリンなど服用されているとED治療薬自体の服用が禁忌となりますのでご注意ください。

神経障害によるED

正常な勃起が起きるには性的な刺激を受けると脳から脊髄へ、脊髄から末梢の陰茎まで信号が送られて陰茎海綿体の血管内皮細胞より一酸化窒素(NO)が分泌されます。これが陰茎海綿体の平滑筋の中でサイクリックGMPという神経伝達物質を産生し、血管平滑筋を弛緩させ陰茎海綿体の動脈は拡がり血液が流れ込みます。スポンジ状の海綿体は流れ込んだ血液をぐっと吸い込み、大きく膨らみます。

神経障害は「脳→精髄→陰茎などの末梢神経」の神経の伝達路のどこかに異常があると脳から陰茎まで信号がおくられなくなりEDが引き起こされるのです。

脳の障害では脳卒中、脳腫瘍、外傷性の脳障害、パーキンソン病、アルツハイマー病、多発性硬化症などが知られています。脊髄からの神経障害の原因は主に交通事故による脊椎損傷、椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍などあります。前立腺がんや膀胱がん、直腸がんなどの骨盤内臓器を摘出する際に物理的に近いため陰茎海綿体の血管や神経を損傷する危険性があります。

また骨盤骨折など外傷でもEDが引き起こされる可能性があります。陰茎や陰嚢などの先天奇形などもEDになります。手術を行う場合、以前は再発を防ぐためできるだけ多くを取り除く手術から現在は血管や神経など機能を温存する手術法が増えていますので手術をする医師とよく相談すること、また担当する医師からも伝えられると思いますがパートナーともよく相談することが重要になってきます。

外傷の場合は麻痺や神経のダメージの程度にもよりますが時間は要するものの治癒する場合もありますし、ED治療薬の効果も高いと言われていますのでED治療薬を使用しながら機能を保持していく必要があります。

前立腺疾患によるED

前立腺肥大症、慢性前立腺炎、精巣静脈瘤などの泌尿器科疾患はEDの原因となります。前立腺肥大や慢性炎症は血流を悪化させること、神経に損傷を与えますので原疾患の治療を行い悪化させないようにしないといけません。また排尿状態が悪いと心因性にEDを引き起こしたり、前立腺疾患にαブロッカーを投与することが多いため薬剤性EDになる可能性もあります。

男性更年期障害(LOH症候群)によるED

ホルモン異常によるEDで代表的なものは男性更年期障害(LOH症候群)です。男性は加齢により男性ホルモン(テストステロン)の分泌量が低下していきます。これによる諸症状が男性更年期障害です。テストステロンは精巣で作られる代表的な男性ホルモンのひとつですテストステロンには筋肉増大や骨格の幅や厚みを持たせたり、性欲や勃起力、精子の生成など性機能を維持する働きもあります。

早い人では30代から低下していきますが大半は40~50歳代の間です。男性更年期障害は、600万人近くの患者がいるといわれていますが、男性の場合は、年に1~2%の低下で女性ほど急激にホルモンは減少しませんし、その減少の程度には個人差がかなりあります。70歳代でも30歳代のホルモン値の方がいらっしゃいます。LOH症候群は「加齢に伴う男性ホルモンの低下に起因する症状・所見からなる症候群」と定義されています。

LOH症候群の原因としては加齢、ストレス、喫煙、飲酒などと言われています。LOH症候群の特徴として、ほてりや冷え以外に、精神的にはうつ症状や不眠、体力的には筋力の衰えや体のだるさ、性的には性欲がなくなる、朝立ちの回数が減少するなどの症状が強く現れることです。またED、早漏、遅漏などが見られます。神経質でまじめ、責任感や競争心が強く、几帳面またはせっかちな人は男性更年期障害を発症しやすいと言われています。

男性更年期障害の治療は専門外来で身体検査、血液検査を行い、男性ホルモンの量や前立腺に病気が無いこと等を確認した後、2~4週間に1回の割合でテストステロン補充療法(注射)を行っています。テストステロンを服用すると全身に作用する前に肝臓で全て分解されるので効果はありません。注射して直接血中に投与するか、経皮吸収させるかとなります。

ただテストステロンの補充療法は副作用がかなり強いことが知られております。動脈硬化の急激な進行や前立腺肥大症や前立腺がんの助長や進行、AGAの急激な悪化を起こすことが知られております。そのためユナイトクリニックではテストステロンの補充療法をお勧めしておりません。男性更年期障害のEDに関しても最初にバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED治療薬の服用をお勧めしております。

薬剤性ED

抗うつ剤や降圧剤など普段服用している薬剤がEDを引き起こすことがあります。これを薬剤性EDといいます。中枢神経や末梢神経に作用する薬剤、降圧剤、胃潰瘍の薬、抗男性ホルモン剤や脂質異常症の薬剤です。薬剤性EDの頻度は決して多くありません。

特に20代の方のEDで精神安定剤や抗うつ剤を服用されている方は心因性なのか、薬剤性なのか難しい鑑別が必要になってきます。

また生活習慣病の高血圧、脂質異常症、胃潰瘍などの薬剤も同様です。加齢による器質性EDなのか薬剤性EDなのか、やはり鑑別が必要になります。

鑑別は我々医師でも容易でない場合がありますので、これらの薬を服用されてEDの症状のある方は医療機関でご相談されるとよいでしょう。ユナイトクリニックで対応させていただきます。

降圧剤による薬剤性ED

高血圧などの動脈硬化性疾患の方ではEDのハイリスク群ですから器質性EDを第一に考えますが薬剤性のEDも否定はできません。降圧薬による薬剤性EDで多いものは利尿剤とβブロッカーです。原因は明らかになっておりませんが血圧の低下は同時に性器への血液量を低下させるためだと言われています。

降圧利尿剤のサイアザイド系「ヒドロクロロチアジド」、βブロッカーの「アテノロール、プロプラノロール」、カルシウム拮抗薬「ニフェジピン」、中枢作用性交感神経抑制薬「メチルドパ、クロニジン」などが薬剤性のEDを起こす可能性のある薬剤です。降圧剤による薬剤性EDの中で多く処方されている薬剤を商品名で上げるとラシックス、アルダクトンA、テノーミン、アダラート、レニベースあたりでしょう。

アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)は日本性機能学会が薬剤性EDを引き起こす可能性のある薬剤としていますが性活動や勃起機能の保護的に働くという研究結果もあります。またACE-I,ARBは降圧作用以外の作用として臓器保護作用があり、心保護、腎保護作用が知られておりますが陰茎保護作用の確定的な報告はなく保護的に働く機序はわかっていません。(ARBの薬にディオバンがありますが、TVなどでかなり取り上げられ話題に上ったりしました。さわりだけにしておきます。)

「降圧剤でED症状が出るならば降圧剤を飲まなきゃEDにならない」とお考えの方がいるかもしれません。高血圧をほっておくと動脈硬化が進展して器質性EDになりますので続けて服用してください。また薬剤性のEDかもしれないと思ったときは、かかりつけ医に相談して降圧剤を変更してもらいましょう。降圧剤による薬剤性EDの方でもバイアグラ、レビトラ、シアリス等のED治療薬が効果です。また降圧剤とED治療薬の併用に大きな問題はありません。

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薬剤の分類 薬剤の種類 一般名 代表的な商品名 勃起障害度
降圧剤 サイアザイド系利尿剤 ヒドロクロロチアジド フルイトラン +++
ループ利尿剤 フロセミド ラシックス +
K保持性利尿剤 スピロノラクトン アルダクトンA +++
中枢性交感神経抑制剤 メチルドパ アルドメット +++
クロニジン カタプレス ++++
末梢性交感神経抑制剤 レセルピン アポプロン +++
血管拡張剤 ヒドララジン アプレゾリン ±
α遮断薬 プラゾシン ミニプレス ++
αβ遮断薬 ラベタロール トランデート +++
β遮断薬 アテノロール テノーミン +++
プロプラノロール インデラル +++
Ca拮抗薬 ニフェジピン アダラート ++
ACE阻害剤 エナラプリル レニベース ++
ARB ロサルタン ニューロタン
+ 症例報告

++頻度低い

+++頻度中等

++++頻度高い

±EDと勃起促進作用の報告

(ED診療ガイドラインを改変)

抗うつ薬・向精神薬・精神安定剤による薬剤性ED

抗うつ剤や向精神薬、精神安定剤等を服用している場合でも薬剤性EDになる可能性があります。

抗うつ薬では三環系抗うつ剤のトフラニール、SSRIのパキシル、抗精神病薬のべゲタミンA、抗てんかん薬のテグレトールなどはよく処方されています。

元々、うつ状態の人はうつ症状のため性行為自体したいと思うこともなくなりますのでうつ症状の方はEDを発症します。薬物治療で改善に向かった時に初めて御本人が薬剤性EDだと気付きます。

近年はSSRIのパキシルの処方数が多いため、パキシルが目立ちますが薬剤性EDの頻度として上記の薬剤の中では多くありません。

抗うつ薬の副作用によるEDや性機能障害はイミプラミンやパロキセチンなどで報告されています。理由としてはセロトニンの増加が言われています。うつ病ではセロトニンが不足している人が多く脳内のセロトニン濃度を上昇させる薬(パキシルのようなSSRIなど)が使われていますがセロトニンの増加はドパミンやノルアドレナリンを抑制するため性機能障害が見られる場合があります。

早漏治療でパロキセチンを使用する場合は薬剤性EDを起こす可能性があります。この場合はED治療薬のバイアグラ、レビトラ、シアリスと併用できますので併用して服用すれば問題ありませんのでご安心ください。早漏症治療薬のプリリジー(ダポキセチン)に関しては薬剤性EDを引き起こす可能性は稀です。ご安心ください。

また抗潰瘍剤のドグマチールですがうつ状態・うつ病・統合失調症の薬剤としても使用されます。性機能障害を引き起こす高プロラクチン血症になりやすく性欲減退やEDの原因となります。

これらに関してもバイアグラ、レビトラ、シアリス等のED治療薬が効果です。

薬剤の分類 薬剤の種類 一般名 代表的な商品名 勃起障害度
抗うつ薬 三環系抗うつ剤 イミプラミン トフラニール +++
SSRI パロキセチン パキシル +
抗精神病薬 フェノチアジン系 プロメタジン べゲタミンA +++
抗てんかん薬 イミノスルチルベン系 カルバマゼピン テグレトール +++
睡眠剤 バルビツール酸系 フェノバルビタール フェノバール +++
抗潰瘍剤 H2受容体拮抗剤 シメチジン タガメット +++
抗ドパミン剤 スルピリド ドグマチール +++
+ 症例報告

++頻度低い

+++頻度中等

++++頻度高い

±EDと勃起促進作用の報告

ED診療ガイドラインを改変

抗男性ホルモン剤や脂質異常症剤による薬剤性ED

男性の下半身の影響を与えているのはテストステロンという男性ホルモンです。そのテストステロンを抑える薬で薬剤性EDが見られることがあります。前立腺がん治療中の方が薬剤を投与されています。

また脂質異常症の薬剤でリピトールも薬剤性EDを起こすことが知られています。リピトールは世界でもトップクラスの処方量を誇ります。但しリピトールはEDの報告もあり、逆に勃起促進作用も認められている薬剤で結論は出ていません。スタチン系の薬剤は動脈硬化性疾患の高いリスクファクターであるLDLコレステロールを主に下げます。またその他の作用に動脈硬化プラークの退縮やプラークの安定化(心筋梗塞などの原因である動脈硬化プラークの膜を厚くし破けにくくします)作用が知られており、動脈硬化性のEDには効果的である可能性が高い薬剤です。リピトールで薬剤性EDの症状が出た場合他のスタチンに変更してください。

薬剤の分類 薬剤の種類 一般名 代表的な商品名 勃起障害度
抗男性ホルモン剤 抗アンドロゲン剤 酢酸クロルマジノン プロスタール +++
LH-RHアナログ リュープロレリン リュープリン +++
脂質異常症薬 スタチン系 アトルバスタチン リピトール ±
フィブラート系 クロフィブラート ビノグラック +++
+ 症例報告

++頻度低い

+++頻度中等

++++頻度高い

±EDと勃起促進作用の報告

ED診療ガイドラインを改変

薬剤性EDをひき起こす可能性のある薬剤一覧

薬剤でEDを引き起こす可能性のあるものをまとめました。

以下の通りです。

薬剤の分類 薬剤の種類 一般名 代表的な商品名 勃起障害度
降圧剤 サイアザイド系利尿剤 ヒドロクロロチアジド フルイトラン +++
ループ利尿剤 フロセミド ラシックス +
K保持性利尿剤 スピロノラクトン アルダクトンA +++
中枢性交感神経抑制剤 メチルドパ アルドメット +++
クロニジン カタプレス ++++
末梢性交感神経抑制剤 レセルピン アポプロン +++
血管拡張剤 ヒドララジン アプレゾリン ±
α遮断薬 プラゾシン ミニプレス ++
αβ遮断薬 ラベタロール トランデート +++
β遮断薬 アテノロール テノーミン +++
プロプラノロール インデラル +++
Ca拮抗薬 ニフェジピン アダラート ++
ACE阻害剤 エナラプリル レニベース ++
ARB ロサルタン ニューロタン
抗うつ薬 三環系抗うつ剤 イミプラミン トフラニール +++
SSRI パロキセチン パキシル +
抗精神病薬 フェノチアジン系 プロメタジン べゲタミンA +++
抗てんかん薬 イミノスルチルベン系 カルバマゼピン テグレトール +++
睡眠剤 バルビツール酸系 フェノバルビタール フェノバール +++
抗潰瘍剤 H2受容体拮抗剤 シメチジン タガメット +++
抗ドパミン剤 スルピリド ドグマチール +++
抗男性ホルモン剤 抗アンドロゲン剤 酢酸クロルマジノン プロスタール +++
LH-RHアナログ リュープロレリン リュープリン +++
脂質異常症薬 スタチン系 アトルバスタチン リピトール ±
フィブラート系 クロフィブラート ビノグラック +++
+ 症例報告

++頻度低い

+++頻度中等

++++頻度高い

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