2015年4月、AGA治療薬・薄毛治療薬であるプロペシアのジェネリック「フィナステリド」が発売されました。フィナステリドは日本皮膚科学会推奨度Aの高い発毛効果を有します。ユナイトクリニックでは「プロペシア」、『フィナステリドジェネリック』等のフィナステリド製剤、「ザガーロ」、「アボルブ」のデュタステリド製剤を処方致しております。
フィナステリドとは
「フィナステリド」がプロペシアの有効成分です。日本では0.2mg錠と1mg錠が治療に使用されています。アメリカテキサス州からメキシコに自生するノコギリヤシという植物の薬効成分からできた薬剤です。米メルク社が開発した抗アンドロゲン薬の１つで5α-還元酵素阻害薬という分類の薬剤です。元々5α-還元酵素阻害薬は前立腺の薬として研究が進んでいた薬剤です。男性ホルモンのテストステロンをDHT（ジヒドロテストステロン）へ変換する酵素であるⅡ型5α-還元酵素を阻害することで作用します。前立腺肥大に対してプロスカー錠5mgとして使用されています。プロスカーの1mg量での研究によって、男性型の脱毛症において毛髪の成長が見られることが明らかにされました。
プロペシア（フィナステリド）の発売
1997年FDAよりAGAの治療薬としてプロペシアが認可され、日本では2005年10月に米メルク社の日本法人であるMSD社（旧万有製薬）から発売されています。日本以外の多くの国ではプロスカー、プロペシアとして発売されています。
フィナステリド錠1mgファイザーの発売
2015年MSD社の日本でのプロペシアの特許権がきれたため、ファイザー株式会社が2015年4月よりプロペシアジェネリックをマイラン株式会社と共同で販売されました。「プロペシアジェネリック」は製造販売元がファイザー株式会社、提携でマイラン製薬株式会社、製剤名は『フィナステリド錠0.2㎎「ファイザー」』、『フィナステリド錠1㎎「ファイザー」』です。2015年5月現在まだ発売されて1カ月ですが、すでに各医療機関ではこの製剤が多く処方されているようです。
プロペシアとフィナステリドの成分はおなじで効能・効果はかわりませんのでご安心ください。プロペシアと同じ成分のフィナステリド製剤で、適応、効果・効能、注意事項、副作用すべて同じです。日本皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドライン（2010 年版）では推奨度Aランクの薬剤でAGA・薄毛治療の標準的な薬剤です。
ザガーロ・アボルブ（デュタステリド）も5-α還元酵素阻害薬です。
同作用の薬にデュタステリド（dutasteride）がありますが、こちらはフィナステリドの作用しない1型5-α還元酵素をも阻害する上、2型5-α還元酵素もフィナステリドの3倍阻害するといわれています。
