ED（勃起不全）でお悩みの方の中には同時にPE（早漏症）にもお悩みの方がいらっしゃるかと思います。実は、EDと早漏症は合併することが確認されており、EDの方の3分の1の方が、EDと早漏症を併発しているといわれています。
ED治療薬があるように早漏症にも早漏治療薬があります。世界で初めて早漏治療薬として発売されたのが、プリリジー（ダポキセチン）です。プリリジーを購入するには取り扱いのある病院やクリニックなどで処方してもらうことで購入できます。プリリジーと同じダポキセチン錠としてはポゼットなどもあります。また、エバーラストという商品名のジェネリックなどもあり、ジェネリック医薬品も通販や個人輸入などで購入できます。しかし、プリリジーはアルコールとの併用は禁忌となっており、併用禁忌薬などもありますの注意が必要です。今回は、プリリジーとプリリジージェネリックについてご説明いたします。
プリリジーとは
プリリジーは、2009年にジョンソン・エンド・ジョンソン（Johnson&Johnson）社の製薬部門である本社をベルギーに置くヤンセン・シグラ ファーマ社（Jansen Cilag Pharmaceutica)が開発した世界で最初の経口早漏治療薬です。現在はイタリアのメナリーニ（Menarini)社が、2014年にプリリジーの特許や権利を取得したアクタビス社に委託され販売しています。プリリジーの主成分はダポキセチンで短時間作用型のセロトニン再取り込み阻害薬（SSRI）に分類され、大規模な臨床試験により早漏改善効果が証明され有効性、安全性が確認されている薬剤です。そのため、EUを中心にアジアの国を含み60ヵ国以上で認可されています。日本国内では認可を受けておらず国内未承認医薬品という扱いになっていますが、海外からの輸入により厚生労働省に認められた一部の医療機関では取り扱っており処方されています。
プリリジー（ダポキセチン）の効果
早漏の原因はさまざまなことが考えられてきましたが、現在では研究が進みセロトニン不足が原因であることが確認されています。勃起と早漏には自律神経の交感神経と副交感神経が関わっており、副交感神経が優位なときは勃起がおこり、交感神経が優位なときは射精の指令が伝わり射精することができます。通常は性行為中、副交感神経が優位に立ちます。しかし、交感神経と副交感神経のバランスが悪くなることで、副交感神経から交感神経に切り替わるタイミングが早くなり射精の指令が出てしまい早漏症になるのです。この自律神経のバランスに影響を及ぼすのが、ノルアドレナリンとセロトニンという神経伝達物質です。ノルアドレナリンは、不安やストレスを感じると多く分泌され、交感神経を優位にする働きがあります。そのため、脳内のノルアドレナリン濃度に対しセロトニン濃度が不足すると、興奮や緊張が高まってしまい早漏を引き起こしてしまいます。これに対し、セロトニンはノルアドレナリンの作用を抑制する働きがあります。プリリジー（ダポキセチン）はセロトニンが再吸収されてしまうのを阻害しセロトニンの濃度を高めてくれる働きをすることにより、交感神経が優位になるのを抑え射精までの時間を延ばすことが可能になるのです。プリリジー（ダポキセチン）は挿入から射精までの時間を3～4倍延長する効果のある薬です。また、服用するたびに効果が増強されることが知られており、早漏症の改善だけではなく完治するとも言われています。
プリリジージェネリック処方
世界初の経口早漏治療薬のプリリジーですが、バイアグラなどにジェネリック医薬品があるように既に海外では、プリリジージェネリックが存在しています。ジェネリック医薬品は、新薬の特許期限が過ぎると作られ同じ有効成分で効果・効能、安全性が確認できた薬剤のことをいいます。しかし、海外では特許事情の違いや製薬会社間の業務提携などによりジェネリック医薬品が特許期限前に製造され販売されていることもあります。また製造元と販売元が企業によって違うこともあります。
新薬は、開発費に莫大な費用が掛かりその費用を回収するため販売価格が高くなってしまうのに対し、ジェネリック医薬品は新薬と同じ有効成分を使用して作られるため、開発費用を削減でき安価な価格で販売ができるのです。また、有効成分が新薬と同じため効果・効能、安全性も同様ですので安心して服用ができます。
プリリジージェネリックは、ポゼット、エバーラスト、ブリリジー、ダポキシーなど数種類のジェネリック医薬品が登場していますが、日本国内ではプリリジーと同様に未承認医薬品という扱いになります。専門のクリニックでは許可を得て処方を行っています。また、個人輸入代行を謳うサイトもたくさんありますが、医薬品の個人輸入は非常に危険だと厚生労働省が注意喚起を行っています。それは、通販や・個人輸入で購入した医薬品を調べてところ50%以上の医薬品が偽造品・粗悪品だと確認され、偽造品の混入により健康被害も報告されていますので注意が必要です。プリリジーやプリリジージェネリックをお求めの方は、取り扱いのある医療機関から処方してもらいましょう。
プリリジー・プリリジージェネリックの副作用
プリリジーとプリリジージェネリックの副作用は、有効成分が同じため副作用も同様の症状が現れます。主な副作用は次の通りです。
・頭痛
・めまい
・嘔吐
・下痢
・睡眠障害
・疲労感
・眠気
・のどの渇き
などが報告されています。また、上記以外の副作用に長時間同じ姿勢で座っていた状態から急に立ち上がったりすることで起こる「起立性低血圧」を誘発ることもあると言われています。ダポキセチン製剤の副作用は、いずれも一時的なもので過度に心配する必要はないようで、副作用の発現率の頻度も1～10％未満で、副作用の少ない安全性の高い薬剤と知られていますので安心して服用して下さい。
また、ダポキセチン製剤の作用時間は短時間で体内にとどまる時間が短く、24時間後には95％の成分が体外に排出されるため効果、副作用ともにすぐに治まります。しかし、副作用が長時間続く場合は速やかに医師に相談しましょう。
ダポキセチン製剤はアルコールと併用すると副作用を強くすると言われています。詳しくは分かっていませんが、ダポキセチンとアルコールは脳内ホルモンのセロトニンやノルアドレナリンに作用する成分のため、相乗作用により副作用が強くなり時には失神してしまうこともあると報告されていますので、必ず水またはぬるま湯で服用して下さい。プリリジー・プリリジージェネリックは併用禁忌薬などもあり服用できない方もいますので、一度医師に相談の上処方してもらいましょう。ユナイテッドクリニックでは診察料は頂いておりませんので、ご相談にご来院下さい。
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